日向坂46、ひなた坂46が圧巻の単独ライブを完遂 「Kind of love」から「君にキャンセル」まで、選抜の枠を超えた表現力
By SingArena Editorial · · Music News

かにクりームコロッケ39世 / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)
日向坂46のアンダーグループ「ひなた坂46」が、LaLa arena TOKYO-BAYで2日間にわたり単独ライブを開催。清水理央をセンターに据えたパフォーマンスで、グループの新たな一面を提示した。
ひなた坂46とは何か——グループ内に生まれた新たな挑戦の場
日向坂46のアンダーグループとして活動する「ひなた坂46」が、2024年10月6日と7日の2日間、LaLa arena TOKYO-BAYにて『18th Single ひなた坂46 LIVE』を開催した。このライブは、日向坂46のシングル表題曲で歌唱メンバーに選抜されなかったメンバーによって構成されるグループによる単独公演である。
日向坂46は、秋元康プロデュースのもと、2015年に「けやき坂46」として発足し、2019年2月に現名称へと改名。同年3月にシングルデビューを果たした。グループカラーは「空色」で、ファンは「おひさま」と呼ばれている。2024年5月にリリースされた11thシングル『君はハニーデュー』からは表題曲の選抜制が導入され、それに伴い、非選抜メンバーによるアンダーグループ「ひなた坂46」が本格的に始動した経緯がある。
つまり、ひなた坂46は単なる「控え組」ではない。日向坂46という大きな船の中で、選抜の枠に限られない表現の場として機能し始めた、極めて重要なポジションなのだ。今回のライブは、そうした彼女たちの存在意義を改めて証明する機会となった。
ライブの幕開け——「Kind of love」と研ぎ澄まされたダンス
開演と同時に流れたのは、日向坂46の17thシングル表題曲「Kind of love」のイントロだった。客席からは大きな歓声が上がり、モノクロームの白と黒を基調とした衣装に身を包んだメンバーがステージに登場。この日のひなた坂46の「リーダー」を務める清水理央をセンターに、クールで情熱的なパフォーマンスが繰り広げられた。
続いて「ツギツギナユメ」へ。清水が再びセンターに立ち、鋭い目つきで観客を圧倒。その後は「NO WAR in the future 2020」へと続き、センターの髙橋未来虹が「まだまだ足りないんじゃない? もっとアゲてこうよー!」と煽ると、フロアからは怒号のようなコールが響いた。
この日のオープニングMCで、髙橋は「すごく楽しかったんですが、2日目の開演3曲の時点で、これは絶対初日を超えなきゃいけないなと思いました」と語り、会場をさらに熱くする覚悟を示した。
多様な楽曲で見せた表現力——「可愛いブロック」から「Empty」まで
ライブは、単なるヒット曲の連打ではない。ブロックごとに趣向を凝らした構成が光った。開演3曲の「かっこいいブロック」から一転、MCを挟んで「可愛いブロック」へと移行。ハートの装飾が施されたステージにチェンジしたメンバーは、「Am I ready?」をキュートにパフォーマンス。ピンクの衣装に身を包んだセンターの山口陽世を中心に、ガーリーな世界観を表現した。
さらに、髙橋未来虹が「この曲は、みーぱん(佐々木美玲)の卒業曲でもあって……」と前置きし、「What you like!」を披露。オリジナルは四期生の3人によるユニット曲だが、この日は12人で華やかにパフォーマンスされた。
その後、アリーナ後方の花道に全員が移動。グループ最年長の佐々木美玲を中心に、「ひらがなで恋したい」を歌唱。リストには、山口陽世と清水理央が並び、ともにモノクロのスリーショットで大人びた表情を見せた。
MCでは、森本茉莉の「メンバーの可愛いパーツと言ったら?」という問いかけから「好きになるクリシェ」へ。山口は曲中のクールなキャラクターを演じ切り、冒頭から全員アイドルパフォーマンスを展開。間奏では、観客とともにメンバーのニックネームを叫ぶコールも行われた。
再びMCに戻ると、先ほどの山口のパフォーマンスについて、佐々木美玲が「可愛いすぎる!」と絶賛。山口はクールな表情を崩さず、ドヤ顔を披露して笑いを誘った。佐々木美玲は「みーぱんはみんなのことをもっと好きになるから、みーぱんのこともっと好きになって帰ってね」と、可愛らしいキャラでファンに呼びかけた。
ダークからポップまで——振り幅の広さが証明したもの
ライブ後半では、再び雰囲気が一変。「君のため、覚えてる?」というセリフから「君しか勝たん」へ。ダークブルーのシースルードレスに着替えたメンバーが、しなやかなダンスを披露。その後は、まさかの「接触と感情」へと続く。
アンコールでは、佐々木美玲がセンターに立ち「目撃者」を披露。この日、メンバーはモノクロの衣装から、楽曲の世界観に合わせてクールに表情を変えた。そのまま客席をビートに乗せてダンストラックを披露。センターの佐々木美玲が「Empty」へと導き、ひなた坂46のメンバーのダンスは、この日ならではのキレで、圧巻のパフォーマンスを見せた。
そして、佐々木美玲の「世界一幸せなライブにしましょうね」という言葉とともに、ライブは最高潮のアンコール「キュン」へ。メインステージと花道を行き来するメンバーに、観客からは大きな歓声が上がった。さらに、佐々木美玲が「みんなもっと盛り上がってるよ、どうした?」と煽ると、「サンボ」を披露。サビでは卒業生のOGの山口陽世が参加して最後の三段跳びのような、明るく弾けるように歌った。
ラストは、佐々木美玲が「皆さん、飛べますか!2020」とセンターに立ち、グループの代表曲の一つである「誰よりも高く跳べ!」を歌唱。サビでは「ひらがな、跳べー!」という掛け声とともに、ファンがジャンプ。本編のアンコールのラストは、佐々木美玲をセンターに「君の名は希望」。その中で、ファンと一緒に「サイリウムウェーブ」を起こした。
「君にキャンセル」とメンバーの想い——選抜を超えた一体感
ライブ本編の最後に披露されたのは「君にキャンセル」。ひなた坂46に与えられたオリジナル曲で、この日が初披露となった。メンバーは、イントロの軽快なリズムに合わせて、観客と一体となってパフォーマンス。その後、会場は大きな拍手に包まれた。
アンコールでは、メンバーがステージに戻り、ファンへの感謝を伝えた。「ひなた坂46」としての活動について、髙橋未来虹は「悔しい思いをすることもあったけど、この場所で、オリジナル曲をいただけたこと、みんな同じ気持ちで戦ってこれた」と涙ながらに語った。佐々木美玲も「みんなで支え合って、ここまで来られた」と感謝の言葉を述べた。
清水理央は「私は、ひなた坂46のセンターに立たせていただいて、最初は不安しかなかった。でも、みんなが支えてくれて、ここまで来られた。これからも、ひなた坂46として、日向坂46を盛り上げていきたい」と力強く語った。
この日、彼女たちが示したのは、選抜・非選抜という枠を超えた、日向坂46というグループ全体の底力だった。ひなた坂46は、単なるアンダーグループではない。日向坂46の未来を担う、もう一つの顔なのだ。
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